現場で多いクレームの内容

高齢者が増え続ける社会状況の中で、介護業界の需要はますます高まっています。しかし、その最前線で働く介護職員たちは、実は様々な悩みを抱えているようです。たとえば、最近耳にした介護職員の悩みの中には、利用者やその家族などから寄せられるクレーム対応がありました。提供される介護の質が悪かったり、取り決めたサービスが守られていなかった場合のクレームに対しては、当然その内容を受け止めて改善すべきことですが、中にはそうでないものもあります。

介護職員が提供するサービスは、基本的にはケアマネージャーが中心となって作成したケアプランに基づく内容になり、介護保険法に定められたルールに沿ってサービスの提供を行います。しかし、介護保険制度に関してしっかりと理解をしていない利用者や家族は意外に多く、ケアプランに設定されていないサービスや保険法の制度上、行ってはいけないことを求めるケースがあるようです。

たとえば、ホームヘルパー行うサービス内容は、利用者本人のみの支援であり、法令でその内容が設定されています。したがって、保険料によって提供される介護サービスには厳格なルールが取り決められています。そのため、利用者や家族はケアマネージャーとそれらの情報を共有しているはずですが、説明を理解していない場合は、ケアプラン以外のことを求められてしまうことがあり、それを断るとクレームを言われることも少なくないそうです。

また、限られた職員体制の中で業務を行っている介護職員は、提供するサービスに優先順位をつけて実施しますが、個別の細かな対応を過度に求めてくる利用者もいるので、希望に応じないとクレームにつながることがあるようです。ですから介護職員は、現場でよくあるクレーム内容を把握し、ケースに合わせた対策講じる必要があります。